2019年8月4日(日)~6日(火)
全国の組合員が、広島に集い、平和について学び合う「2019ピースアクションinヒロ シマ」が開催され、いばらきコープから、組合員家族2組(4名)が参加しました。
1日目
○朗読と被爆の証言
頼重道夫(よりしげ みちお)さんから原爆が投下された時のお話を聞きました。
頼重さんは、原爆直後に放射能のことを知らずに広島市内に入り、二次被爆されたそうです。広島市内では、火傷を負った多くの人や遺体が運ばれており、建物疎開に従事していた子どもたちが多く犠牲になったとのこと、また、終戦直後にはアメリカ兵がやってきて、子どもたちの目の前で、お菓子やフルーツ缶詰などを食べながら、その空になった缶を子どもに向かって投げ、砂まみれになった缶や食べカスに子どもが群がっていたことなどを話されました。
○碑めぐりガイドによる室内碑めぐり
恒久平和を祈る平和記念公園エリア。忘れてはならない被爆の実相や碑に込められた願いを映像で解説していただきました。後日、実際に碑めぐりする時の事前勉強となりました。
2日目
○2019子ども平和会議inヒロシマ
今回のメインイベントです。竹内佑鯉さん(中1)と、田島みゆきさん(高2)の2名が、いばらきコープの代表として参加しました。2人は、7月に行われた事前学習で水戸市在住の被爆者・茂木貞夫さんから当時のお話を聞き、学習を行って会議に臨みました。平和子ども会議では、「戦争や核兵器の使用など、争い事をなくすために私たちができること」をテーマに全国から集まった小学生~大学生で交流し、話し合った内容をまとめて、平和のアピールとして『ヒロシマ虹のひろば』で発表します。
会場に向かう子どもたち
○被爆体験伝承講話
被爆者の被爆体験や平和への思いを受け継ぎ、それを伝えている『被爆体験伝承者』の講話を聞きました。
被爆者の高齢化が進み、お話される方が少なくなっており、被爆者から実際に話を聞けるのは、今の子どもたちが最後の世代だと言われています。
聞く前は、伝承者の話で心に響くのか……という疑問もありましたが、疑問が吹き飛ぶほどの講話で、被爆者の思いが熱く伝わり、悲惨な状況が目に浮かんでくるようでした。また、被爆者では、語れない戦時下の人々の暮らし、原爆被害の概要、原爆の人体への影響なども聞くことが出来ました。
この伝承者になるためには、3年間の研修期間があるとのこと。簡単には伝承者になれないことも分かりました。
○2019ヒロシマ虹のひろば
午前中に行われた『平和子ども会議』で話し合われた平和のアピール文の発表がありました。
2019子ども平和会議inヒロシマ 平和アピール
今の若者は、いつヒロシマに原爆が落とされたのか正確に言うことが出来ません。
今日は2019年8月5日。明日で広島への原爆投下から74年が経ちます。被爆者の高齢化により被爆者の生の声を聴く機会が少なくなっている中、私たち若者が次を担う世代として行動していかなければなりません。
そのために「どうしたら戦争や核兵器の使用など、争い事がなくなるのか」というテーマで今日話し合いました。
その中で出た意見を大きく2つに分けると、「発信していくこと」と「自分を変えること」がありました。
「発信していくこと」とは、家族や友人など周りの人に伝えたり、SNSなどを活用し世界に向けて発信したりすることなどです。また、「自分を変えること」とは、素直な気持ちを持つことや、人に優しくすることなどです。
どちらも自分の行動で周りを動かせる力をもっています。私たちが行動しなければ何も始まりません。微力ですが、自分ができることから行動に移していきましょう。
2019年8月5日
子ども平和会議inヒロシマ 参加者一同
その他、虹のひろばでは、様々な催しが行われていました。
○平和記念館見学
今年リニューアルされた記念館では、被爆体験者自ら描いた記憶に残る絵が展示されており、当時のリアルさと怖さを感じさせるものになっていました。中でも印象に残って衝撃だったのは、同じ作者が描いた10枚の絵で、河口付近に流れ着いた女学生の遺体を36日間にわたって見続けた記録です。
3日目
3日間の感想
被爆体験者が年々減り、生の声を聴く機会もなくなりつつあることを身に染みて感じました。この時期に広島を訪れ、原爆ドームに散乱する瓦礫を見ると当時の悲惨な状況がリアルに伝わってきます。改めて、核兵器の恐ろしさや、保持することの罪や愚かさを訴えていくことがどれだけ大切なことなのだと思います。広島に行かれたことのない方は、一度は行くべきだと思います。肌で感じてほしいと思いました。
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